2017.04.04更新

【 すきバサミを使わない美容師 】 すきバサミにとりつかれた悪魔の話。

 

第一印象は

 

「 なんて可哀そうな髪型 (カット) なんだろう・・・。 」

 

と思った。

 

 

 

 

 

初めてご来店のAさん。

 

 

 

 

 

 

カウンセリングスタート

 

 

 

第一声が

 

 

「 すきバサミを使わないで欲しいんですけど・・・・。 」

 

 

 

 

心の奥から絞り出したような願いにも似たオーダーだった。

 

 

 

 

Aさんも自分の髪の状態を理解しているようだった。

 

 

 

 

話を詳しく聞いてみると前回行った美容室でのオーダーは

 

 

・ 伸ばしているから長さはあまり変えたくない

 

・ 量が多いから軽くしてほしい

 

 

 

と伝えたとのことだった。

 

 

 

カットが始まると長さは整える程度に切っていたらしいが

量を軽くする段階で満を持して登場したのが 【 すきバサミ 】 である。

 

 

 

 

Aさんは確かに量は多い。

 

 

 

 

なのでそれまで 【 すきバサミ 】 を使われることがほとんどで

前回の 【 すきバサミ登場 】 もなんら気にしてはいなかった。

 

 

 

 

 

だだし前回は少し違ったようだ。

 

 

 

 

 

ジャキッ! ジャキッ!

 

 

 

 

 

と軽快なリズムでカットが進んでいく・・・

 

 

 

最悪のゴールに向かって一直線に。

 

 

 

 

 

で、仕上がったのが誰が見てもまとまりの悪いスカスカヘアー。

 

 

 

案の定本人も気づく。

 

 

それを察したような美容師は

 

 

 

「 もう少し軽くして動きを出しますね。 」

 

 

 

最悪のその先に向かうらしい。

 

 

 

案の定、更にスカスカ最悪の状態になってしまった。

 

 

美容師もどうも上手くいかないと思ったのか

コテでどうにかスタイリングして誤魔化していた。

 

 

 

 

というのがAさんに聞いた前回の美容室での話。

 

 

 

 

 

 

話をカウンセリングの時に戻そう。

 

 

 

 

Aさんの今の状態は

 


〇 鎖骨下ミディアムの長さ


〇 中間から毛先にかけてかなりスカスカ


〇 多毛 ・ クセ少し


〇 まとまりが悪い ・ パサつき ・ 広がり

 

 

 

いただいたオーダーはまず1つ。

 

 

 

【 すきバサミを使わないでカットをして欲しい 】

 

 

 

他の要望を聞いてみる。

 

 

 

・ スカスカを直して綺麗なロングにしたい

 

・ 伸ばしていきたい

 

・ 量が多いから軽くしてほしい

 

・ 今の状態が嫌なので必要ならば長さを切っても仕方ない

 

 

 

 

 

「 重さが出るところまでバッサリ切る 」

 

これしかない ・・・ 。

 

 

 

と思っている美容師も多いだろう。

 

 

 

 

それは

 

 

「 パサついてまとまりが悪いのは毛先がスカスカだから切る 」

 

からなのか!?

 

 

「  綺麗なロングヘアーにするには重さが必要だから切る 」

 

からなのか!?

 

 

 

 

 いずれにしろ

 

 

「 伸ばしていきたい 」

 

 

 

というAさんの要望は

 

 

「 長さをバッサリ切らないと重さが出ない 」

 

 

から却下。

 

 

 

ということになってしまう。

 

 

 

 

理屈は良く分かる。

 

 

 

 

しかし重さが出るところまで切ったら

 

 

【 量が多いのが気になる 】

 

 

という問題にまたぶつかるのではないだろうか ・・・ !?

 

 

 

 

 

それがまた 【 すきバサミを使う美容師 】

 

 

だったら同じことの繰り返しが起こる可能性はないだろうか ・・・ !?

 

 

 

 

 

そもそも

 

 

「 バッサリ長さを切らなくてもいい方法 」

 

 

を考えてはあげないのか ・・・ !?

 

 

 

 

 

今回初来店で行った施術は

 

 

《 伸ばしたいから長さはなるべく残す 》

 

《 重さを出してスカスカを直す 》

 

《 毛量を取る 》

 

《 乾かすだけで簡単にまとまるようにする 》

 

《 パサつき、ダメージを直す 》

 

 

という内容。

 

 

 

 

Aさんの髪の状態で

 

《 長さを残す 》 と 《 重さを出す 》 と 《 毛量を取る 》

 

は矛盾している。

 

 

 

と思うだろう。

 

 

 

従来のカットならば確かに矛盾している。

 

というより不可能。

 

 

 

 

しかし カット次第では可能 。

 

 

 

Aさんの髪の状態で重さを出せるところまで切るとなったら

13 ~ 14センチ以上切ることになる。

 

 

 

実際切ったのは4センチ。

 

 

 

10センチの差は大きい。

単純計算でも1年の差。

 

 

 

 

4センチと設定した理由は

それだけ切れれば 「 重さを作れる 」 と思ったから。

 

 

 

 

《 重さが出るとこまで切る 》 

 

のではなく

 

《 カットで重さを作る 》

 

という考え。

 

 

 

従来のベースカットは

 

【 真っ直ぐ引き出して真っ直ぐ切る 】

 

のが当たり前。

 

 

それでは4センチカットしただけでは重さは作れない。

 

 

 

真っ直ぐ引き出して真っ直ぐカットせずに

” 毛先がズレる様にカット ” をする。

 

 

この計算したズレを作ることによって

毛先に弾力と柔らかさが生まれ厚み ・ 重みが出る。

 

 

 

 

 

 

残りの問題は 【 毛量 】

 

 

ここでまた 【 すきバサミ 】 を使ったら元も子もない。

 

 

 

 

 

” すきバサミを一切使わない美容師 ”

 

 

を探してご来店頂いているので

 

 

【 すきバサミを使わないでカットをして欲しい 】

 

 

という要望にはご安心頂いていた。

 

 

 

毛量調整のカットはすきバサミではなくハサミのみで行う。

 

 

 

『 すきバサミ 』 はハサミを入れたところから軽くなる

という便利なハサミではあるが

便利だと感じるのは使う美容師だけ。

 

 

 

ハサミを入れたところから軽くなるということは

量感のバランスがバラバラになるということ。

 

 

 

分かりやすく説明すると

 

 

「 1回閉じると50%量が取れるすきバサミ 」

を髪の中間で1回使うと

 

 

根元から中間まで毛量 100%

 

中間から毛先まで毛量 50%

 

 

という状態が出来上がる。

 

 

もちろん1回使っただけでは終わらない。

中間から毛先に向かって何回か閉じる。

 

 

すると

 

 

根元から中間まで毛量 100%

 

中間の毛量       50%

 

毛先の毛量       25%

 

 

繰り返し閉じれば閉じる程毛先の毛量は減っていくが

根元から中間の毛量は100%のまま変わらない。

 

 

 

* 根元からすきバサミを多用する美容師もいるが

   上記のケースよりも悪質で危険なので注意。

 

 

 

 

なのですきバサミを何回も使うと全体の毛量バランスは

 

「 根元から中間まで100% 、 毛先だけスカスカ 」

 

という状態が出来る。

 

 

 

 

 Aさんがまさにこの状態。

 

 

 

 

今回の施術で大事なのは

 

 

《 毛先の量は減らさずに根元の量を減らす事 》

 

 

 

つまり

 

 

【 中間から毛先のスカスカの毛量は変えない 】

 

【 根元から中間の100%の毛量を毛先につなぐ 】

 

 

という作業。

 

 

 

これはすきバサミでは不可能な作業。

 

 

 

ハサミで細かく根元から中間の量を取っていく。

 

 

根元からグラデーションで毛先にかけて量を減らしていく。

 

 

 

すきバサミのように強引に量を減らすのではなく

 

場所 ・ クセ ・ 毛量 によってハサミの入れ方を変え

【 骨格 】 【 髪質 】 に合わせて的確にハサミを入れていく。

 

 

 

こうする事で

 

ヘアスタイルに必要な毛量のみを残して

髪はツヤを保ち、しなやかで柔らかく動く。

 

 

 

 

上記の ベースカット と ドライカット で

Aさんの状態は

 

 

《 長さをなるべく残してミディアムキープ 》

 

《 毛先に厚み重さが出てきた 》

 

《 根元の毛量を調節して減らした 》

 

《 広がりがなくなりツヤが出てきた 》

 

 

 

このように状態はかなり改善したが

すきバサミを多用された髪が完全に良くなるのは

正直1回では難しい。

 

 

 

しかし上記のように

お客様のその時の髪の状態に合わせて

的確にハサミを入れていけば直りは早くなる。

 

 

 

 

今回のAさんのように

 

「 長さを残して直す 」

 

ではなく

 

「 バッサリ切る 」

 

のであれば1回で直るケースもある。

 

 

 

 

「 長さを残して直す 」

 

場合でも上記のようなカットを続けていけば

必ずいい状態に直る。

 

 

 

 

いずれにしろ

 

【 髪の状態に合わせた的確なカット技術 】

 

が必要だということ。

 

 

 

 

 

髪質 ・ 骨格を気にせずすきバサミを多用する

 

《 すきバサミにとりつかれた悪魔 》

 

にはご注意を。

 

 

 《 すきバサミにとりつかれた悪魔 》

投稿者: ヤマダテ ユウスケ

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